ドアを開ける瞬間
姉が私が来ることを姪っ子に伝えると
姪っ子は玄関のほうを向くらしい。
「まだだよ。あとで来るよ」
そう言われても、玄関の方向を見て
待っているという話を聞いた。
実際に私がリビングの扉を開けると、
姪っ子はぱっと笑顔になって、
手を振ってくれる。
目の前で待っていたこともあった。
その瞬間が、私はいつも少し照れくさい。
泣いているときでも、
私が来たことに気づくと、
急に表情が変わる。
駆け寄ってきて、笑う。
基本的に、よく笑う子だ。
私が会うのは、仕事終わりの夜か、
休日の昼からが多い。
昼に行くと、昼寝をしていることもある。
前はリビングで寝ていたけれど、
今は二階の部屋。
カメラ越しに、静かに様子を見る。
姉と話していると、起きてくることがある。
眠そうな顔のまま、姉に連れられて階段を下りてくる。
一番笑うのは、
私が変な声を出したときだ。
最近のお気に入りは、
「おばけなんてないさ」。
手でおばけの真似をしながら、すごい顔をする。
夜の流れ
夜は、だいたい元気だ。
遊んでいるか、ご飯を食べているか、
お風呂上がりで走り回っている。
ご飯は、食べるのが好きらしい。
スプーンを向けると、すぐ口を開ける。
でも、白ご飯だけはあまり好きじゃない。
混ぜご飯を指さして要求する。
ごまかして白ご飯を食べさせると、
すぐにばれる。
「いただきます」と「ごちそうさま」は、
意味を分かってやっている。
ごちそうさまをすると、
もっと食べたかったのか、ぐずりだす。
お風呂上がり、呼ばれて迎えに行く。
ドアを開けた瞬間、また笑う。
寒いから急いで拭いて、
着替えさせようとするけれど、
床に下ろすとすぐ歩いていってしまう。
追いかけるのは、なかなか大変だ。
寝る前まで、よく遊ぶ。
でも急に、眠気がくる。
さっきまで笑っていたのに、
普段なら泣かないことで泣き出す。
眠くなったのが、すぐ分かる。
「ねんねしよう。寝るときの服、持ってきて」
そう言うと、ちゃんと分かっていて、自分の服を持ってくる。
同じ場所に置いておくのが、ポイントらしい。
私は、
おむつを替えたり、
ご飯を食べさせたり、
お風呂後の着替えを手伝ったり、
一緒に遊んだりする。
寝かしつけは、姉の役目だ。
日によって、すぐ寝る日もあれば、
時間がかかる日もある。
毎日、格闘しているのを、私は横で見ている。
姉は、できるだけ否定しない。
本当に危ないこと以外は、怒らない。
ダメなことをしたときだけ駆け寄るのではなく、
できたとき、すごいときにも、ちゃんと反応する。
それは簡単なようで、きっと難しい。
保育園帰りの姪っ子は、だいたい楽しそうだ。
家に着くと、
姉がご飯の準備をして、
私はご飯を任される。
姉がお風呂に入っている間、私は姪っ子と遊ぶ。
私たちの夕食ができたら、
姪っ子はお菓子タイム、私たちはご飯。
また遊んで、
眠くなったら歯磨きとおむつ替え。
それから、姉が寝かせに行く。
平日と休日で、機嫌に大きな違いはない。
でも、遊ぶ時間が足りないと、
夜はなかなか寝ない。
その距離感
会いに行くとき、
私が一番楽しみにしているのは、
ドアを開ける、その瞬間だ。
どこにいて、
どんな顔で待っているのか。
母親でもない。
でも、ただの来客でもない。
その曖昧な立場で関わるからこそ、
この距離で見える可愛さが、確かにある。

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